料理の格言に「上手切らずに下手切らず」という格言があります。
料理下手(へた)な人は、包丁等の道具を慎重に扱うため指等を切ることはありません。また上手(じょうず)な人は、熟練しているがゆえ切ることはありません。
この格言では、上手と下手の中間にいる人こそ、慣れや油断そして妙な自信から怪我をしてしまうとし、そういった料理人を諌めるための格言となります。
この言葉が出てくる本について
この言葉は京都の料亭・辻留の二代目ご主人であった故・辻嘉一氏(1907年-1988年)の著書「料理人心得帳」に出てきます。この本の中で辻氏は、
こうした、どっちつかずの時期にある料理人は、とかく勉強を怠り、いたずらに技巧的な方向に走りがち
とし、上手と下手の中間時期の学びの重要性を強調されています。
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