先入れ先出しとは (FIFO / First-In First-Out)

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先入れ先出しとは (FIFO / First-In First-Out)とは

先入れ先出しとは、先に仕入れた商品から先に利用する、という手法です。納期の古いものから使うことになるため、商品の品質管理の手間や、賞味期限切れによるロスを減らすことができます。野菜や果物等の生鮮食品、乳製品等の利用が多いお店では必ず必要となる管理手法です。英語ではFirst-In First-Out = FIFOと呼ばれます。日本語と同じ意味でFirst-In先に入れたものから、First-Out先に出していく、という意味になります。

後入れ先出しとは

先入れ先出しの逆の言葉で、後入れ先出しという言葉があります。入庫が新しい(後入れ)したものから、先に出していく管理方法です。飲食業界で利用するケースは少ないと思われますが、スーパー等で見られる管理方法です。

先入れ先出しと後入れ先出しの比較

例えば牛乳を仕入れ販売する場合、
先入れ先出し = 賞味期限が短いものを棚の前に並べ、新入荷した新しいものを後ろにならべる
後入れ先出し = 新しく仕入れた賞味期限が長いものを前に並べる
という形になります。

スーパーでは従来、先入れ先出しが当たり前だったようですが、セブン‐イレブン・ジャパンの鈴木敏文元社長が、
・顧客利便性のため (お客さんは賞味期限が長いものを買いたい)
・品出しの手間の軽減 (奥にあるものを前に持ってくる等の手間がかからない)
ことから、後出し先入れを取り入れるスーパーが増えました。

先入れ先出しの注意点

飲食店では、仕入れた食材をロスなく活用するためには、先入れ先出しを行うことが一般的です。先入れ先出しを店内で徹底させるためには、

・従業員への先入れ先出しの重要性の啓蒙とルール化
・先入れ先出しがしやすい食材管理

の2点が重要となります。

従業員への先入れ先出しの重要性の啓蒙とルール化

小売店等と違い、飲食店であれば先入れ先出しは、食品のロス率低下のためにも必ず必要な考え方になります。まずは店内スタッフに、先入れ先出しの意味と重要性を理解してもらう必要があります。

その上で、先入れ先出しを徹底するためのルール化が必要です。例えばストックしてある棚の手前から仕入れ順に並べ利用する、野菜は仕入れ日に使い切る or 使いきれないものは翌日の賄いに利用、賞味期限があるものは利用前に先入れ先出しになっているかダブルチェックを行う、特に鮮度が気になるものは管理表を作る等です。ルールは複雑になればなるほど守られないケースが出てくるため、最低限必要なものに絞ることや、棚や冷凍庫内での置き方を仕組み化し、意識せずに先入れ先出しを行える環境づくりも重要です。

先入れ先出しがしやすい食材管理

先入れ先出しを徹底するために最も重要なのが、仕入れた食材の管理方法です。食材をストックする環境次第ですが、納入時に「賞味期限が短いものからストレージの前(or 左に寄せる)に置く」等をルール化することが重要です。

食材の置き方は、店舗・設備のスペースに大きく依存します。そのため、冷凍庫・冷蔵庫・ストレージ(常温保存)のそれぞれに対して、納品時のルールを決める必要があると共に出庫時のルールも決めておく必要があります。

よく使う商品については保管用と当日利用と、保管設備を2つ持つことで運用上の負荷を下げることも可能です。ただし、店舗の広さ次第になるため、店舗の状況とストックが必要な食材を見ながら、棚づくりを検討する必要があります。

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