店前交通量とは

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店前交通量とは

飲食店や小売店が出店をする際に、該当店舗の前でどれぐらい交通量があるかを調べることを店前交通量調査、または店舗前交通量調査と言います。店舗の形態に合わせて、歩行者・自転車・車の交通量を、平日と土日の量、時間帯別等で計測します。

飲食店においては、交通量が売上のボリュームを決定づける側面があるため、店前交通量を調べることはとても重要です。

店前交通量の測るもの

店前交通量は店舗形態によって計測事項が異なりますが、主に以下の項目を計測します。

計測対象について

歩行者・自転車・車のどれを計測対象とするかは、お店の形態によって異なります。郊外型で駐車場が付いている店舗であれば、車の通行量が重要となりますが、都市圏で駐車場がない場合は歩行者がメインとなります。自転車を集計するかは考え方次第ですが、特別自転車が多い地域(通学路や駅の駐輪場近く)であれば計測対象に入れる必要があります。

時間帯別の交通量

計測対象が決まったら、時間帯別の交通量を計測します。1時間ごとに集計を行い、時間帯別の交通量の差を見ることで、営業時間決定の参考となります。

平日・土日の交通量

一般的にビジネス街であれば平日交通量は多いものの、土日に交通量が減少します。住宅街であれば、平日・土日共にある程度の交通量が見込めますが、性別・年代等の内訳が変わることがあるため、注意が必要です。

年齢・性別の交通量

交通量の多い場所であったとしても、ターゲットとする年齢や性別と異なれば、集客が見込めなくなります。そのため、店前交通量を見る際には、年齢(大体10歳区切り)と性別を合わせて見ることが一般的です。また、年齢・性別はエリア特性によっては曜日により大きく異なるケースがあるため、曜日別・時間別と合わせて見る必要があります。

店前交通量利用の注意点

店前交通量を把握することで、様々な仮説を立てることが可能です。ただし、万能ではありませんので、活用においては注意が必要です。

交通量と売上が比例しないことがある

交通量の多さは、来店可能客の母数の多さを意味します。そのため、交通量がおおければ売り上げが高くなる可能性があります。ただし、売上は複合的要素によって構成されるため、あくまで参考値として見る必要があります。

交通量のぶれ幅が大きいことがある

店前交通量は、天候や季節によって大きく異なります。また近隣で人気イベントがあるケースや、学校のイベントによって交通量が変わることも多々あります。計測したタイミングによっては大きくブレが発生することもあるため、取り扱いに注意が必要です。

店前交通量の計測方法

店前交通量を計測する方法は複数あります。目的と予算に合わせて方法を決めて下さい。

商工会や不動産会社へ問い合わせる

まず大枠の数字を知るためには、すでに計測されたデータがないかを確認することから始めましょう。都市によっては商工会や商店街、不動産会社がまとめていることがあります。データ計測の時期や精度が見えないため、あくまで参考レベルとなりますが、まずは既存データから傾向をつかみましょう。

目視で計測を行う

最もシンプルかつ安価な方法は、自身で計測を行うことです。人数カウントが出来るカウンターを用意し、男女別やターゲット別に計測を行いましょう。長時間にわたっての計測は難しいため、特定時間や基礎データの把握、既存データとの比較など限定的な使い方に留まります。

計測用のカメラを使う

計測用のカメラも販売されています。精度は上がっているとはいえ限界もあるため、出来ることを把握したうえで活用しましょう。近年ではAIを活用し、年齢性別もある程度把握可能となっています。

調査会社に依頼をする

大規模な投資となる場合には、調査会社に依頼することも選択肢の1つです。調査会社へ依頼する場合、コストはかかるものの計測に関する設計等もお願い出来るため、必要データが揃い易いのもポイントです。調査会社を利用する場合は、複数問い合わせの上自社にあったパートナー探しを心がけましょう。

GPSデータ、携帯ロケーションデータの購入

ここ数年の新しい傾向として、スマホアプリのGPSデータや、KDDI社の携帯ロケーションデータが販売されており、ツール契約することである程度の数字データを確認することが出来ます。全量データではないため、予測値になりますが大きな傾向を掴むことが可能です。精緻なデータを取るというよりは、複数店舗での比較等に向いています。

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