かえしとは

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かえしとは

「かえし」とは「煮かえし」の略語で、醤油を煮返して作った江戸時代に生まれた調味料の1種です。蕎麦汁やラーメンのスープに使われます。蕎麦汁の場合は、かえしを出汁で割って作られます。ラーメンの場合はスープで割るタレのことをかえしと呼びます。かえしは、寝かせて作ることにより、醤油の角を取り味を熟成させています。かえしの配合や、熟成方法・期間は店ごとの秘伝とされています。

かえしの作り方と、4種類のかえしについて

基本となるかえしは、醤油・砂糖・味醂を混ぜ合わせ寝かせることで完成します。標準的な配合は、醤油 18L (1斗)、味醂 1.8L (1升)、砂糖 3.75kg (1貫)となります。かえしは、火の通し方によって「本かえし」、「生かえし」、「半生かえし」、「御膳かえし」の4種類に分かれます。

本かえし(本がえし)について

本かえしは、醤油を加熱し、その中に砂糖・味醂を入れ全てに火を通すかえしとなります。醤油の角が取れることが特徴で、最も一般的なかえしとなります。

生かえし(生がえし)について

生かえしは、砂糖・味醂を加熱して水飴状にしたものに、醤油を加えて作ります。醤油に火が入らないため、醤油の持つ香りや味が残りやすいかえしとなります。

半生かえし(半生がえし)について

少量の、砂糖が溶ける程度の醤油を加熱し砂糖・味醂を加えた後に、醤油を加えて作ります。本かえしと生かえしの中間に位置するかえしで、醤油の香り・味を残しつつも、かえし特有のまろかやさを持つのが特徴です。

御膳かえし(上かえし)について

御前かえしは、すでに出来上がっているかえしに、さらに味醂を加えて作る贅沢なかえしです。そのため御前かえしや、上かえしと呼ばれます。本来はざるそば用のそば汁として用いられていましたが、現在はざる用の御前かえしをつくることは稀で、もり・ざる共に同じ返を使うことが一般的です。

かえしの利用方法について

かえしは、蕎麦汁用に出汁で割って利用しますが、蕎麦汁以外にもお醤油代わりの万能調味料として、料理に使うことが出来ます。出汁と合わせて使うことで、美味しいめんつゆとして活用出来ますので、自身にあった利用方法を模索してください。

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