ひねものとは、「古くなったもの」、「売れ残ったもの」とネガティブな意味を指すこともありますが、素麺で用いられる際には、1年以上熟成させた高級な素麺を指します。熟成させない新物(しんもの)と比較し味が良いとされ、高価になります。ひねものは漢字で古物と書くことが一般的ですが、涸物・涸品・古品と複数の表記があります。2年以上熟成させたものは、大古物(おおひねもの)と呼ばれ、さらに価格が上がります。
熟成が進むと、麺製造に用いられる油の匂いが落ち、麺の風味が豊かになり、コシが強く歯応えのある、茹でのびしない麺となります。ただし小麦が持つ風味は、熟成させすぎると飛んでしまうため、三年・四年と長く熟成させると味が落ちるとも言われています。そのため、古物・大古物までを高級品として扱うことが多いようです。
コメント